石山透(1927-1985)は脚本家・小説家。小樽市生まれ。9歳で神奈川県に移住。
旧制東京高等学校理科卒業後、前衛劇団を主宰。1952(昭和27)年NHK札幌放送劇団入団。同局専属作家となり、1956(昭和31)年ラジオドラマ「パイロット・ファーム」で文部省芸術祭奨励賞受賞。NHK東京専属作家を経てフリー。
1959(昭和34)年テレビのシナリオ作家としてNHK「ピエロが泣いた」でデビュー。1971(昭和46)年少年ドラマシリーズ第1作「タイム・トラベラー」(原作筒井康隆「時をかける少女」)が好評で、オリジナル続編「続・時をかける少女」を自身で小説化。1973(昭和48)年NHK人形劇「新八犬伝」のシナリオを担当し、大ヒットする。1977(昭和52)年には時代ドラマ「鳴門秘帖」、1979(昭和54)年からは人形劇「プリンプリン物語」オリジナル脚本を執筆。
SF的発想、膨大な古典の知識、現在ならメタ・ドラマと呼ばれるような斬新自在な手法を駆使し、「児童ドラマ」の枠を超え、60年代70年代80年代の冒頭でそれぞれの時代に先駆けるテレビドラマを創りだしたが、50代の若さで没した。
その作品の多くは半ば伝説化しながら、各世代のファンからの熱心な支持を保ち、再放送を願う声も後を絶たない。
1960年代-80年代初めのテレビドラマ、とりわけ児童向けのドラマはビデオはもちろんシナリオの保存も十分ではないが、ドラマ作りに直接関わった人々、熱心なファンにより保たれた記録的資料を集め、展示し、時代に先駆けた俊才の業績を紹介し、同時に「少年ドラマシリーズ」や連続人形劇など当時の良質な少年少女ドラマの歴史を追う企画展。
9月16日(火)、17日(水)、24日(水)、10月14日(火)、15日(水)
入館料:一般300円、高校生・市内高齢者150円、中学生以下無料
後 援:小樽文學舎