石川啄木は明治40年9月末から小樽に住み、創刊されたばかりの新聞「小樽日報」記者として筆をふるいました。平成19(2007)年は、それから数えて100年目に当たります。
啄木の小樽での生活は、それから4か月足らずでしたが、彼の文学、思想に少なからぬ影響を与えました。
今回の特別展は、地方新聞記者としての啄木、また短命に終わった地方紙「小樽日報」そのものに焦点を合わせ、そこから見えてくる時代の諸相、啄木の多面的な姿にも触れていきます。。
また啄木来道の時期は、北海道の鉄道の伸張期でした、啄木はその旅情をよく自らの漂泊と重ねて内面化し、新しい叙情を確立したと考えられます。北海道鉄道史と啄木の行程を重ねてご覧いただきます。
○主な展示品 『小樽日報』第3号(明治40年10月24日発行)複写
当時使われていた小型印刷機
石川啄木自筆履歴書・森鴎外宛書簡・橘智恵子宛ハガキおよび献呈本『一握
の砂』他、いずれも複製
函館・札幌・小樽・釧路・倶知安・八雲各啄木会沿革資料等
水谷のぼる氏制作『石川啄木像』(塑像)、他約200点
○会 期 平成19年9月8日(土)~20年1月20日(日)
○入 館 料 一般300円・高校生/市内高齢者150円・小中学生無料
○後 援 小樽文學舎
小樽日報創刊啄木来樽百年記念講演会「漂泊者啄木と北海道」
○講師/桜井健治氏(啄木研究家・在函館)
○日時/平成19年10月13日(土)午後2時より
○会場/市立小樽文学館1階第一研修室
○入場料/1000円(水口忠著『よいち豆本・啄木余話』『啄木だより』つき・定員100人)
主催/小樽啄木会・小樽文學舎
小樽日報創刊啄木来樽百年記念・朗読と歌の夕べ「啄木によせて」
○朗読「『啄木文集』より」/大塚稜子氏・松浪啓子氏
ソプラノ独唱「『啄木によせて歌える』より」/北嶋康子氏 ピアノ伴奏/澤田一枝氏
男声合唱「ふるさとの山に向ひて」「石川啄木の歌碑に寄せて」/小樽市役所グリークラブ
○日時/平成19年10月13日(土)午後6時より
○会場/市立小樽文学館展示室
○入場料/1500円・定員160人